『トリセツ』(西野カナ, 2015)


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西野カナの作詞に対する評価は,二極化しているように感じられます.
今回は『トリセツ』を対象に,思うところを綴ってみようと思います.

参考としてYouTube公式チャンネルで公開中のMVを中継しておきます.


肯定的な意見として

  • 「ワガママを可愛く歌っている」
  • 「女性の気持ちが歌詞に表れている」

否定的な意見として

  • 「中高生でも書ける歌詞」
  • 「女に都合のいい歌詞」

といったものをよく見かけます.
僕自身も初めて聴いた時に度肝を抜かれ,

  • 「女性のトリセツって,モノ扱いしろって意味か?」
  • 「女性に対しても男性に対しても失礼な歌詞やな.」
  • 「でも恋愛って確かに理想の押し付け合いやなぁ.」

といった考えが頭の中をグルグルしていました.


僕が生まれてから作詞の良し悪しが話題になる時はいつも,
人間関係の機微を巧みに言い表した歌詞が好まれており,
自分の欲望に忠実な歌詞は疎まれてきたように感じます.
実際,僕自身も直球ストレートの歌詞が少し苦手です.

ただ,傲慢さに溢れた歌詞だからといっても,
この曲に存在価値がないわけではありません.
作詞家の真意は直接聞かねば分かりませんが,

  • 綺麗な皮をかぶったワガママを自分も他人も抱えている

ということを曲を聴いて僕は直観的に感じたわけで,
事実,それが上で述べたような議論を生んでいます.
再生回数が増えれば,話題も現金も生まれますしね.
作品としても商品としても,十分に成立しています.

美しくてカタルシスを生むものだけが音楽ではありません,
無視されないということは,それだけの価値があるのです.

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