『家族幻想』(杉山春, 2016)


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『家族幻想』(杉山春, 2016.01.10)を読んで,まとめを書きました.

isbn9784480068699

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ビートについて その3


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ビートについてのおぼえがき,第三弾.
今回は『ビート』と生活習慣について.


Beat & Cycle

この図からマズローの五段階欲求説をイメージする方がいるかもしれませんが,
他者の存在を前提としていない点が決定的に違います.自分の不満解消が原点.
どんな理想を抱き,現実との差をどう感じ解消してきたかが人生をかたち作る.

いわゆる三大欲求などは,低次欲求として再解釈できそう.
生理学などの科学的立場をいったん無視して考えてみると…

  • 「食欲」空腹という物理的な欠乏感を埋めるだけで,満たされた気持ちになる.
    → 排便や歯磨や入浴などは,これとは逆の余剰感からくる.
  • 「性欲」一時的ではあるが,全てを忘れて溺れられる程の強い快楽をもたらす.
    → 喫煙や覚醒剤も,同じような魔力をもっているのかも.
  • 「睡眠欲」現実ではちぐはぐな内容も,夢の世界では違和感なく解釈され得る.
    → 飲酒や宗教も,同じような魔力をもっているのかも.

恵まれた環境で健全に育てられたなら,難なく次のステップへ進めるのですが,
低次な分だけ吸引力も強く,ここに頼った生活を送ると抜け出せなくなります.


ビートについて その2とリンクさせて,TVゲームや芸術鑑賞について考えてみます.
どれだけ主体的に参加している人であっても,消費者として作品には受動的になる.
その作品内では,巧妙に計算された違和感とその解消が快感を呼び起こしてくれる.
作品内で解消されなくとも,違和感に気付けたり理想像が明確になったりして,
ビートが活性化すること請け合い.これが次のステップへの原動力となるので,
これらエンターテインメントの分野が隆盛を続けるのだと,僕は考えています.

一時期流行った「アハ体験」も同じように解釈することができます.
クイズやパズルなどは手軽で,ちょうど良い気晴らしになりますね.
最近では携帯電話一つだけで,多様な気晴らしが出来てしまいます.


仕事をする,人と付き合う,などの社会的活動に関わるときは,
自分の不満解消だけでは済まない.じゃあどうすればいいのか.
正直分かりません.ただ社会的活動の自分にとってだけの価値を想定すると,
他人という障壁がいる分,時間を要する高次欲求に位置すると考えられます.
そこに希望を見出すのなら,それまでの低次欲求に囚われない生き方が必要.

「ひきこもり」は囚われています.空間的にも自分自身のビートにも.
現代日本の都心部では個室化が進み,インフラも十分に整っています.
金銭的援助さえあれば,自分だけで低次欲求を満たすことが出来る.
他人とあまり接触しなくても満たされた気分を味わうことが出来る.
ただし現実として感じられる未来は,3日後くらいまでが限度.
低次のサイクルをただ繰り返すだけで,長い人生を描けない.

社会に出ている人もよく似たもの.高次欲求が満たされないと確信し,
「永遠はない」と悟り,精神的な「ひきこもり」つまり孤独を求める.
ビートがうるさくても,独りで低次欲求を満たしていれば気は晴れる.


満たされた気持ちになって その実また空っぽだ

「空っぽの空に潰される」(amazarashi, 2011)で唄われるフレーズ.
時代のスピード感を真に受けて,右から左へ受け流す生活でいいのか.

もうすでに建築は負けた、譲った、という感じもする.

『これからの建築理論』(東京大学建築学専攻, 2014)で語られた
原広司のこの言葉を受けて,自分に出来ることは何なのだろうか.

周りの人と深い関係になれないから音楽にのめり込む.

こんな言葉を言っていた人がいます.本来の意図は分かりませんが,
その意味が痛いほど突き刺さる.あの人の描く理想は何なのだろう.

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『不登校・ひきこもりと居場所』(忠井俊明・本間友巳, 2006)


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『不登校・ひきこもりと居場所』(忠井俊明・本間友巳, 2006.12.25)を読んで,まとめを書きました.

isbn9784623047512

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『ひきこもり』(田中千穂子, 1996)


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『ひきこもり』(田中千穂子, 1996.07.25)を読んで,まとめを書きました.
『ライブラリ 思春期の”こころのSOS”』シリーズ(サイエンス社)

isbn9784781908090

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『みなさん、さようなら』(中村義洋, 2013)


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映画『みなさん、さようなら』(中村義洋, 2013.01.26)を観ました.

小学校卒業以来,団地から一歩も出なくなった少年が暮らす世界.
「独立し完結した」空間における人間と環境の変化を描いた映画.

頭では分かっていても身体が動かない.自分との孤独な闘い.
相談なんて出来ない.返ってくる言葉が目に見えているから.
変わっていく風景を,知りたいと常に思い続けられるか.
優しく安全で頑固な自分の領域にいると忘れそうになる.

それにしても「パトロール」という日課は,孤独死対策として
各自治体で行われている「見回り活動」に通じるところがある.

冒頭部分で流れている『団地への招待』はこちらに収録されています.
劇中で語られるコピーは今作オリジナルですが,チープながらも秀逸.

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