仮|結論を急がない


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昔から「考えすぎやねん.適当さも大事やで.」とよく言われます.
そう言われても,頭の中で想像が膨らんで止まらないから仕方ない.

いざ言葉か何かで表現しようとしても,頭の中を語り尽くせなくて,
表現力のなさに絶望して結局は何もしないまま,他人が過ぎていく.

なんとか言葉を身につけて,少しは上手に語れるようになったけど,
今度は他人の表現への誠実さが欠け,その人の隣で立ち止まれない.

考えすぎと適当すぎ,そのどちらかしか選べずに苦しんでいた僕に,
学問の観点から与えられた希望の言葉を,ここに紹介しておきます.


結論を急いではいけない.まだ何かあるはず,と常に考えることが大事.

心理学のような人間を扱う分野においては,研究によって様々な結果が出るが,
それがどんな面白い結論でも,人を知るための一時的な尺度の一つでしかない.

とある立場を絶対視したり逆に全否定したりするような態度は,泥沼を生むだけ.
仮に「科学」というお墨付きがあったとしても,絶対だと勘違いしてはいけない.

最初に想定していた,面白い結末にこだわり続けるのも違う.
そんな態度は世界を狭めてしまうだけで,これも泥沼を生む.

学者(学生)として成果物を求められはするけれど,
学問としてはゆっくり着実に進めばいいのでしょう.


結論を急いではいけない.まだ何かあるはず,と常に考えることが大事.

これは学問に限らず,人間の価値観にも当てはまる内容だと考えています.
時間が流れ続ける限り,どんな人間も変わりうる.自分も他人も例外なく.

一時的な感覚や思考を表現することは,足跡をつけることと同じ.
とりあえず足跡をつけただけで,その行方は本人にも分からない.
現状を飛び越え未来にまで踏み込んだ議論もいいが,危険が伴う.

自分や他人の立場をはっきりさせれば前に進みやすいけれど,
一緒に歩いていくためにはその立場を絶対視しない方がいい.
「一時的」を積み重ねながらゆっくり進めばいいのでしょう.

今回参考にしたのは,西出和彦さんの講演です.
ありがとうございました.

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